THE RITZ-CARLTONのクレド 080209

仕事でたまたま大阪のリッツカールトンで食事する機会がありました。
以前マドリッドに出張した際にリッツに宿泊しましたが、
その雰囲気はマドリッドも大阪もまったく同じ。
高級感にあふれるクラシカルな趣は私にとって場違いな・・・
ところが、スタッフ一人ひとりの対応が何か違うのです。
私のような庶民派が心落ち着くホスピタリティを感じさせてくれるのです。
わが社はCS(顧客満足度)No.1を経営目標の一つとし
第三者評価ででもNo.1を獲得
しているのですが、
リッツカールトンのそれはもっと先を行っていることを実感させられました。
私は知らなかったことなのですが、
リッツカールトンのクレドは他の企業もお手本とするものだったのです。
クレドとはラテン語で「志」「信条」「約束」、今では「経営理念」。
以下にTHE RITZ-CARLTONの経営理念をご紹介します。
食事を終えレストランを出る際に無理かと思いながらスタッフにお願いしたら
彼らが常に携行している小さな冊子を快く渡してくれました。
その冊子の転記です。


クレド

 
リッツ・カールトンはお客様への心のこもったおもてなしと
快適さを提供することを
もっとも大切な使命とこころえています。

  私たちは、お客様に心あたたまる、くつろいだ
そして洗練された雰囲気を
常にお楽しみいただくために
最高のパーソナル・サービスと施設
を提供することをお約束します。

  リッツ・カールトンでお客様が経験されるもの、
それは、感覚を満たすここちよさ、
満ち足りた幸福感
そしてお客様が言葉にされない願望やニーズをも先読みしておこたえする
サービスの心です。



従業員への約束

 
リッツ・カールトンでは
お客様へお約束したサービスを
提供する上で、紳士・淑女こそが
もっとも大切な資源です。

 信頼、誠実、尊敬、高潔、決意を
原則とし、私たちは、個人と会社の
ためになるよう、持てる才能を育成し、
最大限に伸ばします。

 多様性を尊重し、充実した生活を深め、
個人のこころざしを実現し、
リッツ・カールトン・ミスティークを高め・・・
リッツ・カールトンは、このような
職場環境をはぐくみます。


注1:ミスティークとは神秘性、ミスティークがお客様に感動を与えるもの

モットー

“ We are Ladies and Gentlemen serving Ladies and Gentlemen.”


サービスの3ステップ

1.あたたかい、心からのごあいさつを。
   お客様をお名前でお呼びします。

2. 一人一人のお客様のニーズを
  先読みし、おこたえします。

3.感じのよいお見送りを。
   さようならのあいさつは心をこめて。
   お客様のお名前をそえます。



ミスティーク←エモーショナル エンゲージメント→機能的

注1:ミスティークとは神秘性、ミスティークがお客様に感動を与えるもの
注2:エンゲージメントとは、商品、ブランド、番組/コンテンツなどに対する消費者の積極的な関与や行動



サービス・バリューズ

私は リッツ・カールトンの一員であることを誇りに思います。

1.私は、強い人間関係を築き、生涯のリッツ・カールトン・ゲストを獲得します。

2. 私は、お客様の願望やニーズには、言葉にされるものも、されないものも、常におこたえします。

3.私には、ユニークな、思い出に残る、パーソナルな経験をお客様にもたらすため、エンパワーメントが与えられています。

4.私は、「成功への要因」を達成し、リッツ・カールトン・ミスティークを作るという自分の役割を理解します。

5.私は、お客様のリッツ・カールトンでの経験にイノベーション(革新)をもたらし、よりよいものにする機会を、常に求めます。

6.私は、お客様の問題を自分のものとして受け止め、直ちに解決します。

7.私は、お客様や従業員同士のニーズを満たすよう、チームワークとラテラル・サービスを実践する職場環境を築きます。

8.私には、絶えず学び、成長する機会があります。

9.私は自分に関係する仕事のプランニングに参画します。

10.私は、自分のプロフェッショナルな身だしなみ、言葉づかい、ふるまいに誇りを持ちます。

11.私は、お客様、職場の仲間、そして会社の機密情報および資産について、プライバシーとセキュリティを守ります。

12.私には、妥協のない清潔さを保ち、安全で事故のない環境を築く責任があります。

コメント:帰り際にスタッフにうかがったところ、12項目の1つを毎日30分程全員で語り合うそうです。
常に新しい発言が求められるのでお客様との触れ合いなどによる新しい発見、知見が大切だとのことです。