原子工学入門/放射線  110403

福島原発事故が長期化するにつれて、否応なしに放射線について関心が高くなり、専門的な知識を自ずと吸収していきますね。早く忘れさせてくれるよう早期の事故解決を望みます。

○放射線と放射性物質、放射能

・放射線はエネルギーを持った電磁波等で、α線、γ線、x線等がある。
・この放射線を出す能力(放射能)を持つ物質が放射性物質。
・原子の性質がもともと不安定で、エネルギーを放出しながら安定な原子 に変化する。このとき放射線が出る。

○ベクレルとシーベルト

放射能の強さを表す単位が「ベクレル」。放射性物質と種類と量によ って決まる。
・食品や水道水に含まれる放射性物質の量を判断するとき等に使う。
・放射線の種類やエネルギーの大きさを含めた放射線量の単位が
 「シーベルト」

・主に放射線を浴びる作業をする際、人への影響を調べるときに使う。
・1ベクレルのヨウ素131が口から入ると、0.02マイクロシーベルの放射線を浴びるこ とになる。
注)ベクレルの由来:ウラン鉱石から放射能をもつ物質として世界初の発見をした仏の物理学者、アンリ・ベクレルが由来。

○被曝と被爆

・放射性物質を体の中に取り込んだり、放射線を浴びたりすることを 被曝という。
・被曝しても、放射線の量が少なければすぐに健康への影響はない。
・放射性物質を飲み込むなどして体内に入り、体の中から放射線を浴 びる内部被曝では、常に放射線にさらされる。
・このため、薬剤を飲むなどしてすぐに放射性物質を排泄する。
・被爆は爆撃を受けること。広島と長崎に投下された原子爆弾では、 爆撃を受けたため、被爆という。