ボギーはパー?

 パー4のホールを4打でホールアウトすると「パー」,1打多い5打だと「ボギー」,3打で上がると「バーディ」,2打は「イーグル」,1打もしくはパー5のホールでパーより3打少ない数で上がることを「アルバトロス」という。現在では普通に使われているそれらの用語だが,その語源をご存知だろうか。

●辞書からゴルフ用語を引くと

 ゴルフ用語の語源は諸説あり,はっきりしないものばかり。golf(ゴルフ)という言葉でさえ,語源はスコットランドのgowf(打つ)や,オランダ語のkolf(クラブ)から生まれたという説などがある。

 ちなみに現在の辞書からゴルフ用語を引くと,次のようになっている。

par/
等価,平均,基準,額面。ゴルフでは「基準打数」の意。

bogey/
オーストラリアの方言で泳ぐこと。米国ではゴルフ用語でパーより「1打多い」打数のこと。

birdie/
幼児語で「小鳥」。バトミントンの羽根。ゴルフ用語でパーより「1打少ない」打数。

eagle/
鷲(ワシ)。bald eagleは米国の国章。ゴルフ用語でパーより「2打少ない」打数。

albatross/
アホウドリ,心配のもと,妨げ,薄手の毛織物。ゴルフ用語でパーより「3打少ない」打数。

●昔はパーをボギーと呼んでいた

 昔は規定の打数で回ることを,パーではなく,ボギーと呼んでいた。

 英国ではお化けのことをスラングでボギーマンといい,パープレー(当時はまだパーという用語がなかった)で回ったプレーヤーに対して,「まるでボギースコアだ(お化けのようなスコアだ)」と叫んだことから,ボギーが規定打数になったといわれている。

 しかし,なぜか米国に伝わったときには,ボギーは1打多い打数のことになっていたというから不思議だ。

 パーより2打多い打数はdouble bogey(ダブルボギー),3打多いのはtriple bogey(トリプルボギー)。それらはよく使われるが,パー3の7やパー5の9など,パーより4打多いスコアは何というのか。

 正解はquadruple bogey(クアドラプルボギー)。現在ではほとんど使われていないが,quadrupleには4重,4倍,4拍子といった意味があり,それをボギーの頭に付けて呼んでいたという。


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